夏休みの宿題で最もゆううつと言ってもいいくらい、取りかかりに時間がかかるのが、読書感想文。
考えても考えても原稿用紙が埋まらず、書き方も分からないしそもそも5枚なんて多すぎる!と思う人がほとんどだと思います。
かといって、もう中学生だし、親と一緒に考えるんじゃなくて、自分できちんと書きたい…と思いませんか?
今日はそんな頑張り屋さんの中学生のあなたに、すらすら書けちゃう読書感想文の構成の考え方や書き方について紹介します!
読書感想文の中学生向けの書き方!5枚にまとめる構成とは?
まず、読書感想文の構成ですが、
- つかみ
- あらすじ
- 感想
- まとめ
大きく分けてこの4つです。
1.つかみ
つかみとは、その本を選んだ理由やきっかけなどです。
主人公と境遇が似ている、課題図書だったから、など、選んだ理由を素直に書きましょう。
文字量としては、全体の10%が目安です。
原稿用紙5枚だと、1枚の半分くらいですね。
2.あらすじ
あらすじとは、本の概要です。5W1H。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(だれが)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように、どうした)
を意識して、この本を読んだことのない人でもストーリーが分かるように書きましょう。
あらすじも、全体の10%、1枚の半分が目安です。
3.感想
ここが一番重要ポイントでもあり、一番難しいポイントでもあります。
全体の60%以上、原稿用紙3枚分くらいのボリュームが欲しいところ。
でも、何を書いたらいいか分からない!そんな時に考えてみると良いポイントをいくつかご紹介しますので、参考にしてください。
- 好きな(共感できる)登場人物と、その理由
- 嫌いな(共感できない)登場人物と、その理由
- 心に残った場面や台詞と、その理由
- 自分との共通点
- 自分とは違うところ
いきなり文章にするのは難しいので、まずはこういったポイントを箇条書きに書き出すのがおすすめです。
筆者は毎年と言っても良いほど、自分との相違点は書いていました。
自分だったらこうする、逆に、自分だったらあの行動はできない、なぜなら、こういう理由だから、と自分の思うままに書いたら良いだけなので、書きやすくておすすめです!
4.まとめ
その本を読む前と読んだあとで、変わったことや、今後どうしていきたいか、どういう人に読んでほしいか、などを書きます。
その際はなぜそう思うのか、理由も書けるとgoodです!
文章量の目安は20%、原稿用紙1枚分です。
読書感想文は、思うままに書くのがベストです。
同じ場面を見ても、人それぞれ思うこと、感じることは違うし、読み手としてもそれが面白いのです。
想像する力、思いを言葉にする力をつけるための読書感想文です。
感じるままに自分を表現しましょう!
読書感想文の中学生向けの書き方 題名はどうする?
読書感想文の題名ですが、これもなかなか難しいですよね。
一番シンプルなのは、
ですが、他の子とは差をつけたい!ということでしたら、本の感想を簡単に盛り込んだり、読んだ本のテーマに沿った言葉を使ったりすると良いでしょう。
教科書に載っている「走れメロス」でタイトルの例をあげるとすると、こんな感じです。
テーマに沿った例:本当の友情とは
おすすめは、一番最後に題名を決めること。
書き終えてから再度一通り読み直すと、感想文の全体がつかめます。
全体像を掴んだら、しっくりきて、なおかつ読み手が気になるようなタイトルをつけましょう。
読書感想文の中学生向けの書き方 書き出しはどうする?
書き出しも、さまざまなやり方があります。
一番メジャーなのは、なぜその本を選んだのか、理由から入るものです。
この方法が一番簡単なのでおすすめ。
ですが、他にもちょっと変わった書き出し方もあるので、「走れメロス」を題材にして例と一緒にご紹介しますね。
1.感想を書く
いきなり感想を書くという斬新なやり方です。
もちろん、良い感想でなければいけないわけではありません。
悪い感想だったとしても、まず読んでみて率直に思ったことから入るのがポイントです。
難しそうに聞こえますが、そこからどんどん話を膨らませて、読後の心境の変化などにもつなげていけます。
2.疑問に思ったことを書く
読間に疑問に思ったことを最初に書くことで、読み手もその疑問を持ったまま感想文を読み進めます。
なぜ疑問に思ったか、読んでみてその疑問はどうなったのか、きちんと答えを見つけ、その流れを書きましょう。
読み手はきっと、その疑問について自分はどう思うか考えるので、目を引き付ける感想文になること間違いなしです!
読書感想文の中学生向けの書き方 書き終わりはどうする?
終わり良ければすべて良し、という言葉があるように、終わり方はとても大事です。
できるだけ簡潔に、明るく締めましょう。
学んだことや、今後に生かしていきたいことで締めると、書きやすいうえに、明るい終わり方になるのでおすすめです。
例文も挙げておきますね。
中学生らしい読書感想文は です・ます調?
筆者の考えでは、である調が中学生らしいです。
というのも、ですます調は、書き進めれば書き進めるほど、幼稚なイメージになるからです。
- ~だなと思いました。
- ~だなと感じました。
- ~だと思った。
- ~だと感じた。
これだけでも、である調と比べると十分に幼稚さが出ていますね。
同じ文章を書くのでも、調体が違うだけで一気に印象が変わるので、である調がおすすめ。
中学1年生におすすめの感想文向け書籍3選!
1.アンネの日記
1926年、ドイツで裕福なドイツ系ユダヤ人家庭の二女として生まれたアンネはナチスの迫害を逃れ、一家でオランダのアムステルダムに移住。
1944年、姉マルゴーの召喚を機に一家で隠れ家生活に入る。
ついに1944年、ナチにより連行され、最後はベルゲン=ベルゼン強制収容所でチフスのため15歳で亡くなった。ナチスに捕らわれる前まで書き続けていた日記。
ナチ占領下の異常な環境の中で、13歳から15歳という多感な思春期を過ごした少女の夢と悩みが瑞々しく甦る。(amazonより引用)
皆さんと同じ年代の少女の身に、実際に起こった出来事です。
もし同じ運命だったら、と想像しやすいのと、戦争についてしっかり考えることができるのでおすすめです。
2.バッテリー
「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。―関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」
中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。
天才ピッチャーとしての才能に絶大な自信を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。
巧に対し、豪はミットを構え本気の野球を申し出るが―。(amazonより引用)
環境が変わって、友達関係で悩むことも増える時期なので、共感できること、感じることが多いと思います。
会話文が多くて読みやすいのもおすすめの理由の一つ。
3.二十四の瞳
瀬戸内の一寒村に赴任した若い女性教師と十二人の生徒の、昭和初期から戦後までの二十数年にわたるふれあいの物語。
子供たちを育み守ろうとする先生と、時代の引き起こすきびしさと貧しさに翻弄されながら懸命に生きる子供たち。
戦争への怒りと悲しみが訴えかけられる。
日本人に読み継がれる壺井栄(1899‐1967)の名作。(amazonより引用)
偶然生まれるのが遅かっただけで、生まれるのがもう少し早ければ、あなたも体験していたはずの、未知の世界。
ドラマ化もされた作品なので、知っている人も多いです。
文章だけで理解できないことがあれば、ドラマも見て別の考えも持てるのでおすすめです。
中学2年生におすすめの感想文向け書籍3選!
1.十代に共感する奴はみんな嘘つき
女子高生の唐坂和葉は17歳。隣のクラスの沢くんへの告白の返事は「まあいいよ」。
いつもヘッドフォンをつけていて「ハブられている」クラスメイトの初岡と、沢の会話を聞きながら、いろいろ考える。
いじめのこと、恋愛のこと、家族のこと。
十代のめまぐるしく変化する日常と感情と思考を、圧倒的な文体で語る新感覚の小説。(amazonより引用)
中二病という言葉ができるほど、多感な時期な14歳。
周りの大人みんなに納得できない時期って、誰にでもあります。
そんな、大人と子どもの狭間にいる時期に共感できる一冊なので、感じることがたくさんあります。
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