大学受験生のみなさん、いよいよ高校最後の夏休みがはじまります。
「夏は受験の天王山」、「夏を制すものは受験を制す」など、嫌というほど耳にする機会がおおいでしょう。
ただ、冬休みと違って、入試本番までまだ間のあるこの時期、がんばるぞ!とヤル気はあっても具体的にどうすればいいのかわからない受験生が多いのも現状です。
どうすればいいかわからないまま9月に入ってしまうと、夏休みを無駄にしてしまった・・・と後悔でいっぱいになり → 焦ってしまって勉強が手につかない → そしてまた後悔・・・
なんて悪循環に陥ってしまう受験生もたくさんいます。
そうならないためにも、今のうちに夏休みの効果的な使い方をしっかり頭にたたきこんでおきましょう。
この記事では
- 夏休みを無駄にした!と焦る受験生は多い?無駄にしてしまうおもな3つの原因
- 大学受験を控える高校3年生にとっての夏休みの重要性
- おすすめの夏休みスケジュール!(志望校に合格した先輩受験生の例)
- 夏休みに何を勉強すればよい?教科別・大学別アドバイス!
- 大学受験は独学で突破するのはムリ?
- 高校最後の夏休みなのに遊びはダメ?彼氏・彼女には会えない?
- まだ間に合う!夏休みを無駄にしてしまった人の挽回方法!
- 元家庭教師、塾講師からみた合格する生徒の特徴とは?
の8項目にわたって詳しく解説していきます。
これから夏休みが始まる人はもちろん、もう夏休みが終わってしまった人もあきらめずに、志望校合格への道を走りだしましょう。
夏休みを無駄にした!と焦る受験生は多い?無駄にしてしまうおもな3つの原因
実は、受験生なのに夏休みを無駄にした!と思っている受験生はたくさんいます。
なぜ無駄にしてしまうのでしょうか?
それにはおもな原因が3つあります。
原因その1:入試本番までまだまだ時間があるから~という見通しの甘さ
冬休みと違って夏休みの時点では、入試までまだ半年くらい時間があります。
まだたくさん時間がある、という見通しの甘さが、ついつい甘えになってしまい、ダラダラ過ごしてしまうのです。
原因その2:現役合格はムリだから、1浪くらいしてもいいか~という考え
これは、高いレベルの大学を志望する場合にありがちです。
塾の模試などでは、偏差値をすぐに教えてもらえるので、早い時期から現在の自分と志望校との距離を客観的にみることができてしまいます。
良くも悪くも、まだこれから伸びるはずの早い段階で志望校までの位置を知ってしまうと、
という思考に陥ってしまうことがあります。
原因その3:計画がうまくたてられていない
ここでは2通りのパターンがあります。
- 計画そのものをたてていないパターン
- 計画をたててはいるけれど詰め込みすぎてこなせていないパターン
です。
どちらのパターンも、まずは1週間単位で実行できる計画を紙に書きましょう。
その際、かならず調整日(それまで予定通り進まなかった分をとりもどすための日)を入れるようにしましょう。
この調整日があることで、計画を実行しやすくなり、実行できた!という達成感が次に進むエネルギーとなってくるのです。
大学受験を控える高校3年生にとっての夏休みの重要性
もうさんざん周りからも言われていることでしょう。
でも、何度でも、声を大きくして言います。
高校3年生にとって、夏休みはほんとうに大切な時期です。
9月以降は、高校1、2年で習った基礎をふまえて、受験標準問題集・センター過去問・志望校の過去問をどんどん解く練習がはじまります。
ですから、夏休みにこれまでの基礎をしっかり復習しておくことが、9月以降から入試までの期間をスムーズに進めるカギとなるのです。
この基礎がきちんとできていないと、応用問題にとりくむ時期に基礎をやり直さなければならなくなり、時間的にも精神的にも余裕がなくなってしまいます。
最悪、志望校を変更しなければならなくなって、夏休みにやっておけば・・・なんて後悔はしたくありませんよね。
第一志望大学に合格する人は、ほぼ高校3年生の夏休みを基礎復習にあてて過ごしています。
逆に言えば、この夏休みをおろそかに過ごした人に、第一志望合格はないのです。
おすすめの夏休みのスケジュール!
高校3年生の夏休みは、とにかく高校1、2年の復習に時間を費やしましょう。
とくに、主要教科、国・英・数の復習は早めに済ませることが大切です。
英・数はできるだけ毎日取り組んで、勘が鈍らないようにしておきましょう。
理・社はこれまであまり取り組んできた人はすくないでしょう。
ですが、この夏休みに復習をスタートさせましょう。
毎日取り組むよりも、苦手な分野を集中的に取り組むほうが効果が高くなります。
国・英・数:理・社=6:4くらいの時間配分で進めましょう。
また、過去問を解いて慣れておくことも必要です。
ですが、まだ合格圏内まで達する必要はありません。
大切なのは、問題の傾向や形式を知っておくことです。
そうすることで、自然と勉強もはかどってきますよ。
志望校に合格した生徒たちの1日の平均勉強時間は、塾などの講習をふくめて10時間です。
いかがでしょうか。
長すぎると感じる人もいるかもしれませんね。
でも、ふだん学校に行って、帰宅するまでの時間とほとんど同じです。
学校にいる時間を、学校に行くかわりに自分で計画をたてて勉強するだけです。
ただし、長い勉強時間に慣れていない人は、最初は短い勉強時間からはじましょう。
けれど10時間を達成しても、安心してはいけません。
少しずつ勉強時間をのばして、最終的には12時間くらいは勉強できるようにすることが大切です。
うまく塾を利用するのもよし、図書館の自習室を利用するのもよし、自分で計画をたててそれを実行する、という習慣を身につけましょう。
この習慣さえ身につけておけば、9月以降どころかその後の人生で、あなたの大きな武器となりますよ。
時間のたくさんある夏休みにこそ、絶対に身につけておくこと、それは
です。
夏休みに何を勉強すればよい?教科別・大学別アドバイス!
教科別アドバイス
国語
現代文:週3回くらいは文章題を解きましょう。
このとき、文章を読み終わったあとに、頭の中でもよいので要約する練習をすると、理解が進みます。
古文・漢文:基本的な文法や必須単語をしっかり覚えてしまいましょう。
この基本事項が定着していないと、秋以降の演習がすすまなくなります。
もし基本がだいたいできているようであれば、センター対策の問題集から取り組んでいってもいいでしょう。
英語
最も大切なのは、単語・熟語の語彙力です。
これ!と決めた単語帳を最後まで目を通してみるのもいいですし、教科書や長文で出てきた単語をその都度チェックするのでもかまいません。
すきま時間を活用しましょう。
より高得点をねらうのであれば、ふだんあまりチェックしないような接続詞や、動詞と前置詞の関係などを重点的に勉強して、イディオム表現をしっかりものにしてしまいましょう。
文法は、教科書の文法の例文を、ノートにまとめながら声に出して読んで覚えるようにしましょう。
例文を覚えながら、文法の理解を深めるようにしてください。
長文読解は、1日に必ず1題解くようにしましょう。
夏休みほどゆっくりと読解に時間がかけられる機会はないからです。
とくに、英文は毎日読んで勘が鈍らないようにしておくことが大切です。
実際に入試問題を解いてみて、苦手分野を把握するのもおすすめです。
とくに英文の並び替えや会話文といった苦手分野がわかれば、手持ちの問題集と照らし合わせて練習しておきましょう。
リスニング対策としては、ラジオやテレビの英語講座やCDを利用して、毎日5分でもいいので英語を耳に慣れさせるようにしましょう。
数学
数学はスポーツに似ています。
どのような問題にどのように対処するかを判断できるようになるには、基本を繰り返し練習するしかありません。
ですから、基本的な公式の暗記、高校1、2~高校3年の夏前までに習った教科書の例題はすべてサッと解けるか、もう一度確認しましょう。
模試の結果などで苦手な分野がわかっていれば、その分野を優先的に復習していきましょう。
また、志望校の入試問題を解いてみて、だいたいどのような問題が出るかを知っておくだけでもかなりの差が出ます。
とにかく、毎日練習問題をときましょう。
理科
物理:力学など、入試頻出の分野に重点をおいて学習しましょう。
夏休みに全分野を復習するのは大変ですので、苦手なものから優先的に勉強しましょう。
化学:自分がどの理論分野でつまずいているのかを確認し、基本的な考え方や定義をしっかり理解するようにしましょう。
無機・有機分野は全体的に問題を解く量が不足しがちなので、演習量をこなすことに重点をおいて進めることが大切です。
生物:教科書を自分のノートにまとめたり、基本的な知識をしっかり暗記してしまいましょう。
グラフや図の読み取りにも慣れておくことが必要です。
社会
世界史・日本史:この段階ではまだ全範囲をならっていない受験生も多いと思いますが、この時期は不得意な時代を中心に、おおまかな流れをつかむことが大切です。
まだ細かい知識を気にするよりも、時代の流れで抜けている部分を埋めていくようにしましょう。
倫理:用語の暗記だけに気をとられず、内容をきちんと理解しましょう。
政治経済・現代社会:ある分野に特化した勉強よりも、政治制度や法律など、基本的な知識を大きく理解しましょう。
経済の分野ではとくに、基本となる理論を理解しておくことで、計算問題にもつよくなります。
地理:自分で白地図をつくる学習が効果的です。
自分で描いた地図に地形や気候など必要事項をどんどん書き込んで、繰り返しみるようにしましょう。
過去問や穴埋め問題集を解いたり、問題を解きながら覚えてしまうのが効率的です。
統計や資料問題は、センター試験の過去問から解き方を把握してしまいましょう。
大学別アドバイス
GMARCH
GMARCHに合格するには、やはり英語を避けて通ることはできません。
※「GMARCH」の意味は従来「MARCH(マーチ)」と総称されていた明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学に、新たに学習院大学を加えたグループを意味する語のこと
たとえば、法学部の場合をみてみると、国語や社会は100点ずつの配点なのにたいして、英語は150点の配点となっていることが多いからです。
何はともあれ、英単語を一気に覚えてしまいましょう。
暗記ものは時間をかけるよりも、なんども目を通すことが大切です。
単語と並行して進めるのは、もちろん文法です。
長文とは、単語と文法からできていますよね。
ですので、単語と文法を並行して勉強することは、長文読解にもつながってくるのです。
早慶
早慶を目指す場合も、やはりまずは英語です。
単語帳なら2000語のものを、3日~1週間で1冊終えてしまいましょう。
それから文法参考書を1冊終わらせます。
たくさんの参考書を同時進行する人もいますが、1冊の参考書を終わらせない人に、複数の参考書を終わらせることはできません。
コメント