夏休みを迎えた中学生のあなた、宿題一覧にポスター課題はありませんか。
何を描けばいいのかわからないと頭を抱えているならば、苦手でも絵が描ける方法をご紹介します。
今回紹介する手法の多くは、幼稚園や保育園でも取り入れられているものです。
しかし表現の方法によっては、とても素晴らしい作品に仕上げることができます。
鉛筆や筆を握る事だけが芸術ではありません。
絵の具を叩きつけ、コピーを貼ってもいいでしょう。
一度描いた紙を短冊状に切り抜いて貼っても見栄えがしますので、アートの可能性は広く無限大です。
頭を柔らかくして取り組んでみて下さいね
夏休みのポスター制作宿題中学生向けおすすめ題材5選!その1:かわいい型紙を使ってスパッタリング
夏休みの宿題の中でも特に誤魔化しが効かないのが、工作やポスターです。
風景画は得意だが人物画は苦手といったお悩み(その反対もあり得ます)もあるでしょう。
さて、絵が全く描けないあなたにおすすめするのは、スパッタリングという技法です。
絵の具を紙に飛び散らせる表現技法で、100円ショップで売られている網に、絵の具をつけたブラシを擦り付けるだけです。
不要な紙を好きな形に切り抜いて画用紙に置きましょう。
絵の具を紙の上に飛び散らせ、型紙を外して少し位置をずらし、同じように繰り返します。パステル系の色にすると、幻想的な雰囲気に仕上がりますよ。
夏休みのポスター制作宿題中学生向けおすすめ題材5選!その2:固い野菜の切り口で作るスタンプ
あなたは幼稚園や保育園の時に、野菜の断面に絵の具をつけてスタンプしたり、芋はんこを作ったことはありませんか。
オクラやピーマンなどの断面は、とても面白い形をしていますよね。
古臭いようでいて、押してみるとCGデザインのような、オシャレな作品に仕上がりますのでご心配なく。
しかもこの題材のおすすめポイントは、なんとなくポンポンポンと押して行くだけで作品が出来ることなんです。
画用紙の下地の空白部分を残しておいても作品に味が出ますし、画用紙全体に薄く色を塗って乾かしてから、スタンプを始めてもいいでしょう。
コツは色をあまり混ぜないことです。
レモンイエローやピンク、はっきりとしたグリーン、水色やオレンジの色を使うと、とてもアーティスティックな仕上がりになります。
もし、抽象的な絵をうまく仕上げられないという人は、夜空を描きオクラを押して星にします。
桜の花にも似ているので、木の幹を描き、ピンクの絵の具をつけてスタンプしてもいいですね。
もちろん乳酸菌飲料のパックや、プリンカップの底を使ってスタンプしてもいいでしょう。
夏休みのポスター制作宿題中学生向けおすすめ題材5選!その3:ビー玉アートで絵を描く
といた絵の具にビー玉を入れて色をつけ、紙の上を転がして色を付ける技法です。
絵の具を紙の表面に流したような、不思議な模様を楽しめますよ。
必要なものはビー玉と紙を入れる空き箱、絵の具と画用紙です。
学校の課題では、四つ切り画用紙と言う比較的大きめの紙を使いますので、それに対応するような空き箱もしくはバットと言う平たい皿を用意しましょう。
ビー玉を絵の具の入ったとき皿につけ、紙の上に落とします。
ビー玉の転がった後に、綺麗な色がついて行きますよ。
なお面倒だとは思いますが、絵の具のとき皿は、その色毎に用意しておきましょう。
色が混ざりすぎて、黒っぽくなると絵のトーンが暗くなってしまいます。
夏休みのポスター制作宿題中学生向けおすすめ題材5選!その4:1~3で作った紙に、別に描いた絵を貼り付ける
これまでスパッタリング、スタンプ、ビー玉アートを紹介しました。
意外と綺麗な作品が出来上がりましたよね。
これでは物足りないと思ったら、そこにプラスアルファしましょう。
まずは別の画用紙を用意してください。
そこに絵が得意な方であれば、似顔絵や自画像、自分の好きなものの絵を描いて切り抜きます。
1から3で作った紙の上に貼ると、背景付きの豪華な作品に仕上がります。
スマートフォンの似顔絵作成アプリを使って印刷し、貼ってもいいでしょう。
絵筆は一つの表現手段であって、美術の絶対条件ではありません。
切り貼りでも素敵な作品ができること間違いなし。
夏休みのポスター制作宿題中学生向けおすすめ題材5選!その5:クレヨンと黒いアクリル絵の具を使ったスクラッチアート
あなたも小さい頃、画用紙にクレヨンを塗って、上から黒いクレヨンで塗りつぶしてスクラッチアートを作ったことがあるでしょう。
楽しいですが、手のひらや手首が真っ黒になってしまうのがネックでもあります。
今回は黒いアクリル絵の具を使って、お悩みを解決しましょう。
スクラッチアートのやり方
- まず画用紙を用意し、クレヨンで適当に塗っていきます。
- デザインや配置などは考えなくて構いません。
- クレヨンで塗ると所々白っぽい部分が出ますので、ティッシュや指先で均等にぼかします。
- 終わったら黒いアクリル絵の具で塗りつぶしましょう。
(ご存知の通りアクリル絵の具は乾くと色が落ちません。服につけないよう気をつけ、パレットについた絵の具もすぐに洗い流してください。) - アクリル絵の具が乾いたら竹串や先の尖ったペン、割り箸で引っ掻いて形を作っていきましょう。
多少線が歪んでもデッサンが崩れても、全く作品の魅力を損なわないという点が面白いですよ。
黒い背景に浮かび上がるカラフルな線は、とても幻想的です。
興味のある方は是非作ってみてください。
絵心がない!と心配無用。ポスターを上手に書くコツは?
ポスターを中学生らしく上手に書くコツは?
中学に上がると、美術の時間にやっとデッサンの指導が始まります。
漫画を描いているお子さん以外は、たいてい似たようなレベルですのでうまい下手を気にしすぎない方がいいですよ。
絵を描くコツは、「どこに何を描くか」を決めることです。
人物であれば、「顔の輪郭を描いて、ここに目、鼻、口、耳」と決めてから取り掛かると、無難に仕上がります。
風景画も同じで、「ここに山、野原、空、手前に植物をアップで描く」というような設計図を、画用紙に簡単に描きましょう。
ガイドさえあれば、それらしくかけてしまいます。
どうすればうまく書けるの?
さて、こうしたデッサンをしている暇がない、興味がない方もいるはずです。
そうしたら、この記事で紹介した技法を使い、抽象絵画を描いてみましょう。
実はかなり難しいジャンルなので、なんとなく描いた絵が素晴らしく見えると評価されることがあります。
小学生で習った絵の描き方を組み合わるだけで十分。
自分ができる範囲で作品を仕上げてしまいましょう。
夏休みに絵画を楽しもう!中学生におすすめの画家と美術館は?
中学生におすすめの画家を絞るのはなかなか難しいところです。
「ゲルニカ」に代表されるようなピカソの絵は、理解も受容も難しいですよね。
個人的には印象派の作品をおすすめします。
荒くも力強い、渦巻くような炎を思わせるタッチに惹かれる人も多いでしょう。
モネやゴッホは受け入れやすく、アクリルガッシュで模写に挑戦するのも面白いでしょう。
夏休みに訪れたい中学生におすすめ!3つの常設展
関東にお住まいで、東京に行く機会がある時には都内の美術館の常設展を候補に入れてください。
期間に限りがある特別展と異なり、常設展はいつでも作品を見に行ける点が魅力。
お気に入りの一枚に会いに行きましょう。
国立西洋美術館
まずおすすめするのが国立西洋美術館です。
ロダンやクラーナハの作品を始めとし、美しいアクセサリーのコレクションがあります。
教科書で見るような名画を、入館料500円(大学生250円)でみられるのは本当に素晴らしいことです。
しかも、特別展とは違って常設展に熱心に通い詰める人はあまりいないので、すいていることも魅力。
離れて、もしくは少し近寄ってみてみましょう。
意外な発見がありますよ。
ぜひ立ち寄ってみてください。
東京国立博物館
つづいて、東京国立博物館をご紹介しましょう。
ここには美術に関するもの、古代の埴輪から、平安時代の巻物に彫刻とさまざまな作品が集められています。
着物や刀の鞘、箱などに施された素晴らしい意匠を、ぜひじっくり目に焼き付けてください。
ゴッホが浮世絵に影響を受けたのは有名ですが、世界を驚嘆させるほどのセンスがあったことを教えてくれます。
江戸東京博物館
最後に、江戸東京博物館を紹介しましょう。
文化学習にもなりますが、芸術はたいていその土地の事情とリンクしてきます。
元は湿地で、冬季の風も強く、江戸で火事が多かったことは有名でしょう。
歌舞伎や出版物への規制も多々ありましたが、面白い作品を残そうと人々は困難にも負けず、努力し続けていたのです。
私たちが当たり前のように見ている家紋、着物の柄も、先人が考えて作り上げたものです。
日本人としてのルーツを探りに行くのも、また面白いですね。
最後に
- 画用紙の上に型紙を置いてスパッタリングをすると、幻想的な絵が仕上がる。色はパステルカラーを使うと良い。
- 野菜スタンプで抽象画や風景画を描く。廃材でも面白い模様が出るので、自由気ままにやってみるとよい。
- ビー玉に絵の具をつけて転がすだけで、ビー玉アートの出来上がり。一色ずつ作業すると、色が混ざらずきれいに仕上がる。
- 1~3の作品に、コラージュをして作品を作る。いろんな技法や画材をミックスすると、素晴らしい作品が仕上がる。
- クレヨンで作るスクラッチアート。黒いアクリル絵の具を使えば、手の汚れもひどくなくなるのでおすすめ。
- 絵をうまく描くコツは、「どこに何を描くのか、大雑把に決めること」漫画家もあたり線を描いてからペン入れをしている。うまく描けないときは、絵画技法を活用して、抽象絵画に仕上げよう。
- 国立西洋美術館、東京国立博物館、東京江戸博物館の常設展がおすすめ。絵画だけでなく、装飾品、着物など素晴らしいデザインにふれることができる。
いかがでしたか。
美術やデザインは、これまでも、これからも私たちの生活に欠かせないものです。
夏休みの課題だけでなく、絵を描く、美術館に足を運ぶなどして、芸術に触れる機会を増やしてみてください。
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