ミヤマクワガタ 群馬採集ポイント3選!トラップの作り方・仕掛け方ガイド

山

群馬県は自然の宝庫であり、ミヤマクワガタの宝庫でもあります。

都心から離れているので、すぐに行ける距離ではありません。

しかし、苦労していくだけの甲斐はあって、ミヤマクワガタと出会える機会も格段に上がります。

とは言うものの、「とにかく群馬県は広い!」

群馬県のどこに行けばミヤマクワガタに出会えるかお悩みの方も多いはず。

せっかく時間をかけて出かけたのに、一匹も捕まえられなかったら悲しすぎますね。

今回は、群馬県の中でミヤマクワガタが採れるポイントと、ミヤマクワガタを捕まえるのに適したトラップ「バナナトラップ」を中心に、ミヤマクワガタの生態、飼育方法、更にはバナナトラップについても解説します。

ミヤマクワガタは群馬のどこにいる? 捕獲ポイントその1:水上温泉郷

ミヤマクワガタ

それでは、さっそくミヤマクワガタの発見ポイントをご紹介しましょう。

ポイントその1は「水上温泉郷」です。

山の中

少し山に入るとこの通り緑に囲まれています。 

温泉で有名な水上温泉郷ですが、周りが自然に囲まれていてミヤマクワガタ採りには絶好のポイントです。

標高は500メートルぐらいです。

水上温泉郷

住所:〒379-1617 群馬県利根郡みなかみ町湯原

 

交通手段

自動車

関越自動車道 練馬IC→鶴ヶ島JCTジャンクション直進→藤岡JCT→水上IC→国道291号を水上方面

電車、バス

  • JR上越新幹線上野駅から上毛高原駅下車
  • 関越交通バス水上駅行き「水上温泉」下車
  • 上野駅(JR湘南新宿ライン(上野東京ライン))→前橋駅(JR上越線)→水上駅下車
  • 高速バス 練馬発→水上駅着

ミヤマクワガタは群馬のどこにいる? 捕獲ポイントその2:片品村東小川周辺

山

春先に咲き誇る無名桜が有名な片品村

ポイントその2は「片品村東小川周辺」です。

片品村は標高約900メートルぐらいの静かな村で、無名桜が有名です。

夜中には国道120号線の街頭にも飛来するそうです。

片品村東小川周辺

住所:〒378-0414 群馬県利根郡片品村東小川

 

交通手段

自動車

  • 関越自動車道 練馬IC→鶴ヶ島JCTジャンクション直進→藤岡JCT→沼田インターチェンジ→国道120号を丸沼高原方面
  • 東北自動車道宇都宮IC→清滝IC→国道120号国道120号を丸沼高原方面

電車、バス

  • 上野駅(上越線)→沼田駅下車→関越交通バス鎌田乗車→バス停「丸沼高原」下車
  • 東京駅(上越新幹線)→上毛高原駅下車→関越交通バス鎌田乗車→バス停「丸沼高原」下車

ミヤマクワガタは群馬のどこにいる? 捕獲ポイントその3:玉原高原

玉原湿原

玉原高原には湿原や湖があります。 

ポイントその3は「玉原高原」です。

玉原高原は標高1200メートルから1550メートルの高原地帯です。

一面ブナ林に覆われています。

湿原もあり、まさに自然の宝庫です。

玉原高原

住所:〒378-0071 群馬県沼田市上発知町

 

交通手段

自動車

  • 関越自動車道 練馬IC→鶴ヶ島JCTジャンクション直進→藤岡JCT→沼田インターチェンジ→国道266号を玉原湖方面

電車、バス

  • 上野駅(上越線)→沼田駅下車→関越交通バス沼田~迦葉山線乗車→バス停「たんばらセンターハウスバス」下車

 


 

以上、3つのポイントをご紹介しました。

今回ご紹介したポイントには共通点があります。

 

  1. 標高が500メートルから1200メートルまで幅広く生息が確認されている。標高が高くなればなるほど、ミヤマクワガタを見つけるチャンスが広がる
  2. ミヤマクワガタの好みの木がある(ブナ、クヌギ、コナラ)
  3. 電車、バスなど交通機関を使って行ける。ただし、自動車で行く方が無難

都心に近い場所の発見スポットに比べると標高が高く人里離れた場所になりますので、お出かけの際には十分に装備を整えてから出かけましょう。

ミヤマクワガタの生態、寿命、他のクワガタとの違い、生息地、購入するとしたらいくらになる?長生きさせる飼育方法は?

ここでミヤマクワガタの生態についてご紹介します。

ミヤマクワガタはコガネムシ上科クワガタムシ科に属する甲虫です。

日本に生息するミヤマクワガタは生息地別にフジ型、エゾ型、ヤマ型の3種類いて、群馬で見つけることができるのはヤマ型になります。

大きさ、特徴

特徴としては皆さんがご存じのツノ(ハサミ)です。

特にミヤマクワガタの場合、他のクワガタムシに比べて大きくなっています。

その他には、体にこがね色の産毛が生えており他のクワガタムシよりも目立つものとなっています。

ミヤマクワガタ

この大きなツノがミヤマクワガタの特徴  

個体の大きさはオス、メスによって異なります。

オスは約23ミリから79ミリ、メスは25ミリから49ミリになります。

メスの方が圧倒的にサイズが小さいです。

平均的なサイズはオスで約60ミリ、メスは約35ミリと言われています。

このぐらいのサイズを捕まえることができれば、まずは成功と言えるでしょう。

ちなみに、日本で発見されたもっとも大きなミヤマクワガタは78.6mm(オス)だといわれています。

さすがにこのサイズはめったに見かけることはできませんが、群馬では主にオス約65ミリから70ミリ、メス約35ミリです。

中には70ミリ超えの大物もいるとか。

習性

他のクワガタムシの例に漏れず、ミヤマクワガタも飛行します。

一般的には、飛んでいるのはサイズが小さいもので、大きなものはその大きさゆえにあまり飛ばない、と言われています。

ただし、もちろん大型の個体にも羽がありますから飛ぶことはあります。

ミヤマクワガタ

こんな風にちゃんと羽も生えています。今まさに飛び立つところ!

飛んでいるのは夜間、晴れた日です。

雨が降っていると飛びません。

生息地

他のブログなどでも紹介されていますが、ミヤマ = 深山です。

読んで字の如く「山の深く」、山深いと言えば、木々が生い茂る森、気温も平地に比べると冷涼でそこそこの湿度がある場所です。

ミヤマクワガタはどちらかというと、涼しい場所の方が生息するのに適しています。

気温で言うと約20℃ぐらいです。

上記の地理条件をあてはめてみると、標高はかなり高く500メートル以上の山奥、ということになります。

実際、ご紹介した通り標高の高い場所でミヤマクワガタが多数採集されています。

森

こんなうっそうとした所がミヤマクワガタのすみかです。

活動時期

ミヤマクワガタの活動時期ですが、5月から9月が活動時期と言われています。

その中でも特に6月から7月が活発に活動する時期となります。

カブトムシの活動時期が7月中旬から8月中旬と、時期的にズレがありますので注意が必要です。

餌場

ミヤマクワガタを発見できる場所の特徴として、「広葉樹の木」という点が挙げられます。

群馬県の山中にはコナラの木が多く、ミヤマクワガタもよく集まってきます。

ちなみに、秩父ではクヌギの木によく集まってくるのですが、クヌギはブナ科コナラ属で、コナラと同じ属性になります。

ご紹介した場所は、ブナ、コナラが多く、まさにミヤマクワガタ発見の絶好ポイントと言えます。

コナラ

コナラの葉はこんな形をしています。↑

クヌギの葉と実

こちらはクヌギの葉と実。↑

寿命

ミヤマクワガタの寿命は約3か月から半年と他のクワガタムシに比べると極端に短いです。(他のクワガタムシは1年以上は生きています。)

ミヤマクワガタの相場

ちなみにミヤマクワガタを購入したい場合、どのぐらいの値段になるかご存じですか?

大体2,000円ぐらいから購入する事が可能です。(ただし、サイズは小さめのもの)

先ほどご説明した大物が欲しい場合、数万円ぐらいが相場となります。

超レア物(72mm以上)になると数十万円することもあるようです。

最近はネットショッピングでも購入できます。

ネットを使ってお手軽に買えちゃうなんて時代を感じますね。

でも、なんだか寂しさを覚えてしまうのは私だけでしょうか…。

ここではちゃんとした採集の仕方を教えますので是非実際に足を運んでみましょう。

その方が喜び、発見が多いです。

飼育

せっかく捕まえてきたミヤマクワガタ、ぜひ飼育してみたいですよね。

飼育方法について解説します。

飼育に必要なもの、ミヤマクワガタの飼育場所の作成手順をご紹介します。

 

ミヤマクワガタを飼育する際に必要な物まとめ!

  1. 飼育用の虫かご(最低でも30センチ × 20センチ × 20センチ)
  2. 土(朽ちたクヌギをブレンドした腐葉土)
  3. 朽木
  4. 霧吹き
  5. 保冷剤
  6. 保冷用発泡スチロールの箱

これらのアイテム、実はネット通販で入手することが可能です。

 

 

ミヤマクワガタの飼育場所作成手順まとめ!

  1. 飼育用の虫かごに土を入れる(たっぷりと6~7センチぐらい)
  2. 朽木を適当な場所に置く
  3. 餌を置く

これだけです。

この時に霧吹きをして湿り気を与えることを忘れずに!

こちらでも紹介されていますので見てみてください。

【簡単クワガタの飼育方法】~環境作り編~

ミヤマクワガタは他のクワガタの比べるとかなりデリケートな生き物であると言えます。

当然、「深山」と同じ環境にしてあげる必要があります。

30℃なんてもってのほか。

あっという間に死んでしまいます。

ミヤマクワガタが生活しているのと同じ環境を作り出すために、温度管理にはかなり気を使ってあげる必要があります。

先ほどのご説明で、ミヤマクワガタの生息地の気温は20℃くらいとお話しました。

この環境を作るには、クーラーをガンガンにかける必要があります。

さすがにこれは厳しいかと思いますので、もう少しお手軽にできる方法をご紹介します。

 

ミヤマクワガタに涼しい環境を提供する方法!

  1. 飼育用の虫かごより何回りか大きめの保冷箱を用意する
  2. 底にタオルを敷く
  3. 虫かごを中に入れ、一緒に保冷剤を入れてあげる
  4. 普段は蓋を閉めておく

これでミヤマクワガタにとっても過ごしやすい環境が整います。

保冷用の発泡スチロール箱はネット通販で買うことができます。

 

保冷室についてはこちらの動画で簡単に紹介されています。

【 ミヤマクワガタ飼育 】簡単な簡易保冷室作ってみた!!!【 Lucanus maculifemoratus】

生活する場所を準備する事ができました。

では、についてはどうしたらよいのでしょうか。

一番良いのは、後ほどご紹介する「バナナトラップ」で使用する餌を与えることです。

でも、数日おきに餌をつくらなければならず、面倒くさい。

わざわざ手の込んだ餌をつくらなくても、バナナをそのまま置いてあげるか、リンゴをあげれば大丈夫です。

逆に与えていけないものもあります。

それはスイカ、メロン、モモ、トマトです。

小さい頃は、カブトムシ、クワガタにはスイカをあげるのが当然だと思っていました。

でも、実はダメなんです。

与えてはダメなものにはある共通点があります。

何だと思いますか?

全てに共通しているのは「水分が多い」ということなんです。

「だって、ミヤマクワガタってある程度の湿度が必要なんでしょ?何でダメなの?」

そう思いますよね。

ところが、餌に関して言えば水分が多いと排泄量が増えてしまい、体に負担がかかってしまうことが最近の研究でわかってきました。

湿り気のある所が好きなのに餌は水分が多いとダメ、何か矛盾しているようですが生活環境と食べるものは違いますので注意してください。

もっと簡単に準備したいのであれば昆虫ゼリーを与える方法もあります。

最近は質の良い昆虫ゼリーが出回っていますのでミヤマクワガタもちゃんと食べてくれます。

ミヤマクワガタとゼリー

 この通り、ミヤマクワガタもちゃんと食べてくれます。

餌は適度に変えてあげましょう。

ほったらかしておくと腐って異臭を放ちますし、何より不衛生です。

バナナトラップにはカルピスとお酒・焼酎、何が正解?

ここで、ミヤマクワガタを捕まえるのに絶大な威力を発揮する「バナナトラップ」についてご紹介します。

バナナトラップとは簡単に言うと、「バナナを餌にミヤマクワガタを捕まえる」罠のことを言います。

「バナナトラップ」の材料

  • バナナ(2~3本)
  • お酒(100cc(ここでは焼酎))
  • ドライイースト(大さじ1/2(2袋ぐらい))
  • 砂糖(大さじ5(45gぐらい))
  • ジップロック(口が止められる透明な袋)

「バナナトラップ」の作り方まとめ!

  1. バナナの皮をむき2~3センチ台に切る
  2. バナナの皮も2~3センチぐらいに切る
  3. 切ったバナナと皮をボウルに入れる
  4. バナナが入ったボウルにお酒100ccを入れる
  5. 更に砂糖大さじ5を入れる
  6. 更にドライイースト大さじ1/2を入れる
  7. 手でこねてよく混ぜ合わせた後、ジップロックの袋に入れて封をする
  8. 半日ぐらい日なたに置いておく

これで完成です。

日なたに置いておくと段々袋が膨らんできます。

パンパンになると破裂する恐れがありますので、適度に中のガスを抜いてあげましょう。

作り方はこちらでも紹介されています。

【昆虫採集記2018】いきなりバナナトラップ仕掛けてみた!!仕込み編【4月下旬前編】

動画で紹介している通り、分量はあくまで目安です。

きっちり量らなくても大丈夫です。

ポイントは「バナナをちゃんと発酵させること」です。

バナナトラップを仕掛けるうえで重要になるのが、

「おびき寄せる魅力的な餌をいかにしてつくるか」

という点です。

罠を仕掛けても寄ってこなければ意味がありません。

集まってきても餌に夢中になってくれなければすぐに逃げてしまいます。

先程、ミヤマクワガタの生態についてご紹介した際に

「ミヤマクワガタはコナラに木によく集まってきます。」

と言いました。

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