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小学校のプール開催基準は?雷注意報の場合は?事故防止の注意点は?

プール

小学校で子どもたちが楽しみにしているプール授業。

子どもの頃の思い出や楽しかった授業という思い出の方も多いのではないでしょうか。

そんなプール授業ですが、いざ親や教師の立場になると子どもたちが安全に授業ができるかどうかという心配でいっぱいになりますよね。

天候だったり、事故が起きないか心配だったりと不安がつきません。

そこで今回は、小学校のプール授業が開催できる基準や事故が起こらないように気を付けたいことを徹底解説していきます。

プール授業について不安なことが多い方も参考にしてみてください。

小学校のプール開催基準は?雷注意報の場合は?

雷

多くの質問サイトを見ていると、雨が降っていたのにプール授業が開催された、うちの学校では開催されなかった、と学校によって基準が違っていることが多い印象を受けます。

プール授業開催基準

プール授業の基準について調べていくと、多くの学校がプール授業をするかどうかの基準としているものがありました。

その基準は以下の2つです。

  1. 水温22~3℃以上であること
  2. 気温が水温よりも高いこと

そして、水温の基準に関しては、文部科学省が推奨する23℃以上を基準にしているようです。

文部科学省の「学校体育実技指導資料第4集「水泳指導の手引(三訂版)」 第4章 水泳指導と安全」では以下の記載があります。

「低学年や初心者ほど水温に敏感で、一般的に22℃未満はあまり学習効果は期待できません。

そのため、水温は23℃以上であることが望ましく、上級者や高学年であっても22℃以上の水温が適当といえます。水温と気温の差は、水温が若干低くても気温が高ければ不快感は少ないし、反対に水温が高くても気温が低ければ快適ではありません。

以上のことから、ここに示した水温はあくまでも目安であり、プールを使用するかどうかについては対象者の学年、能力、水温、気温、学習内容などを考慮して判断することが大切です。」

引用:学校体育実技指導資料第4集「水泳指導の手引(三訂版)」 第4章 水泳指導と安全(PDF)

このことから高学年や上級者であれば22℃以上、そして低学年や初心者であれば23℃以上であればプール授業を行うという基準にしているのです。

また、プールの水温より気温が低いとプールから上がった時に寒さを感じ、体調不良や風邪を引く原因となってしまいます。

そのため、水温よりも気温が高いこともプール授業開催の基準にもなっています。

いくら基準と言っても、授業日数のこともあるので、地域によっては少し基準を下回っていても開催する学校もあるようです。

私も子どもの頃は寒い中プール授業をしていた記憶もあるので、開催するかどうかの最終判断は学校になりますね。

雷注意報の場合

雷注意報となると、実際にプールに雷が落ちたらプールにいる全員が感電してしまうため、親の立場からするとプール授業を中止してほしいと願うばかりです。

しかし、雷注意報が出ている中プール授業を行ったという学校もあったそうです。

天候に左右される授業について、「学校体育実技指導資料第4集」では

「落雷や竜巻等突風、急な大雨の危険性を認識し、事前に天気予報を確認するとともに、天気の急変などの場合には躊躇することなく計画の変更 ・ 中断 ・ 中止等の適切な措置を講ずることによって、児童生徒等の安全を確保することが大切です。また、光化学スモッグ、落雷の予報にも注意が必要です。」

引用:学校体育実技指導資料第4集「水泳指導の手引(三訂版)」 第4章 水泳指導と安全(PDF)

と記載されています。

つまり、開催の判断をするのは学校にゆだねられているのです。

実際、雨が降って雷もなっている中プールの授業参観をやる学校もあれば、雷注意報が出ていて危ないからプール授業を中止したという学校もありました。

子どもを学校に預けている親としては子どもの安全を第一に考えて開催するかどうかを決めてほしいです。

そして、親たちの意見も取り入れつつ開催を決めてくれる学校だったら嬉しいですね。

雨が降りそうな天気の場合は開催する?

雨

プールと言えば晴れていて天気がいい日に楽しむイメージですが、授業となると晴れている日だけというのは難しくなってきます。

多くの学校では、気温が水温より高い、水温が22~23度以上という基準を超えていれば授業を開催する場合が多いようです。

しかし、雨に濡れると体温が奪われて免疫力が下がり風邪を引きやすくなってしまうため、屋根のない屋外にプール学校を中心に雨の日はプール授業を中止する学校もあります。

やっぱり子どもの安全を第一に考えてくれる学校がいいですよね。

そして、プール授業を開催するかは学校側の判断になるので、授業数が足りなくなる学校では小雨ならプール授業をするという学校もあります。

また、急に雨が降ってきた場合は、授業を早めに終わらせて雨で体温を奪われないようにするという学校が多いようです。

授業数も大切ですが、子どもの安全を考えて少しでも危険がありそうなら中止にしてくれる学校だと嬉しいです。

そして、親としても子どもに体温を奪われないように体をしっかり拭くなど対処法も教えたいですね。

雨のち晴れの場合は開催する?

子どもが楽しみにしているプール授業ができるかどうか微妙なラインの雨のち晴れという天気。

この天気の場合、ほとんどの学校では授業直前の天気でプール授業を開催するかどうかを判断しているようです。

ほとんどの学校では、雨が降っていても授業の前に晴れれば予定通りにプール授業を開催する学校が多いです。

楽しみにしているプール授業ができないかもしれないとなると子どもたちにとっては不安になってしまいますが、授業の時間はどうにか晴れてくれることを祈ることしかできないのがもどかしいですね。

猛暑の場合はプールの授業は開催する?プールで遊んでいても熱中症になる?

暑い

夏の暑さは地域によって差がありますが、暑い夏にプールに入ると涼しくなりますよね。

そして、猛暑となればよりプールに入って涼みたいと思いますが、実は猛暑のプールは危険と隣り合わせなのです。

プールに入れば熱中症を予防できそうな気もしますよね。

最近では猛暑を理由にプール授業を中止する学校が増えてきました。

その中止の理由には「プール熱中症」という熱中症が関係しています。

プール熱中症

あまり聞きなれないプール熱中症ですが、こどもがなりやすい理由が2つあります。

  1. 水分補給を忘れがち
  2. 楽しみすぎて暑さに気付かない場合も

まず、水分補給ですが、子どもは遊びに夢中になるとのどが渇いていることに気付けない場合が多く、水分補給をしない場合があります。

そして、その状態でプールを楽しむことに熱中してしまうと、暑さにも気づけなくなり、プールから出た後もプールサイドでのぼせた状態になってしまい、そのまま熱中症になってしまう場合があります。

プール授業中止の基準は?

プールで子どもが熱中症にならないようにするには、子どもを危険から守る必要があります。

また、水分補給を促したとしても、子どもはプールなどの水に浸かっていると水分を摂取していると勘違いしてしまうことが多いのです。

そのため、熱中症から子どもを守るためにプール授業を中止する学校が増えてきています。

そして、プール熱中症になりやすい天候が以下の通りです。

  • 水温+気温が65度以上
  • 気温が35度以上
  • 8月
  • 水温が30度以上

この条件が複数揃うと熱中症になるリスクが高まります。

子どもたちは猛暑日ほどプールで涼みたいと思いますが、屋外にプールが多い学校では子どもたちの安全を最優先するとプール授業を中止した方がいいという判断になるのです。

プールを楽しみにしてがっかりしている子どもには危険があることや理由をしっかり説明してあげる必要がありますね。

プールの事故に注意!学校のプールの授業で注意するポイントは?

ポイント

平成24年度から平成28年度の5年間だけでも小学校のプールで9件も起きているのが死亡事故です。

小学校から高校までのプールに関する死亡事故の36%を占めています。

また、傷害事件となったものは8件あり、全体の28%を小学校で占めています。

実際の事故の事例

実際に平成30年に小学校のプールで起きた事例を紹介します。

福島県の小学校で2年生の授業中にビート板を使ってバタ足で泳ぐ練習をしていたところ、ゴール付近で沈んでいる状態の児童を別の児童が発見し、病院に搬送されたが意識不明の重体だった。

教員2名で安全確認を行っていたが、そのうち1名が目を離していて、全体を見渡せるプールサイドには教員がいなく、安全管理が不十分だった。

 

教員が気を付けること

学校やスポーツに関する事故を受けてシンポジウムでは事故を防ぐための予防法が提案されました。

上記のような事故から教員が気を付けなければいけないことは次の2点です。

  1. 死角となる場所を把握する
  2. 監視の限界を補う

クラス単位でのプールの授業では、教員から監視できる範囲には限界があります。

水面や天候によって死角は変化します。

そのため、1度の死角の確認だけではなく、死角のチェックを何度も行い、移動しながら監視をすることが大切です。

また、監視をする教員がどれだけいても自由に動く子どもたちを監視するのは難しく、限界があります。

そこで、教員だけではなく生徒と協力し合って、ちょっとでも異変があればすぐに報告させたり、コースやルールをしっかりと決めたりという工夫が必要です。

さらに、最近ではプールを監視してくれるシステムもあるので、教員だけで補えない部分を監視してくれたら教員や保護者にとってもより安心感が増します。

それでもシステムに頼らず、危機感を持って監視をすることがもっと大事ですね。

プール授業を安全に楽しむためのアイテムと注意点

プール授業は子供たちにとって夏の楽しみの一つですが、安全に楽しむためには適切な準備と注意が必要です。以下に、プール授業を安全に楽しむためのアイテムと注意点を紹介します。

1. 水泳用品の準備
水泳帽やゴーグル、耳栓など、適切な水泳用品を準備したうえでプールの授業に臨ませましょう。これらのアイテムは、水中での視界を確保したり、耳の中に水が入るのを防いだりするために重要です。

2. 日焼け止めの使用
プール授業は屋外で行われることが多いため、日焼け止めをしっかりと塗ることを忘れないようにしましょう。特に、水に濡れると日焼け止めが落ちやすいので、水に強いタイプのものを選ぶと良いでしょう。日焼け止め塗布については保護者にも連絡をしておきましょう

3. 水分補給
プール授業では体を動かすため、意外と体力を消耗します。そのため、授業前後にはしっかりと水分補給をすることが重要です。

4. 安全な泳ぎ方の習得
プール授業では、安全な泳ぎ方を習得することが大切です。特に、息継ぎの方法や、疲れたときの休息の取り方などをしっかりと覚えておきましょう。

これらのアイテムと注意点を守ることで、子供たちはプール授業をより安全に、そして楽しく過ごすことができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここで、小学校のプール授業の開催基準や事故を防ぐための注意点についておさらいです。

 

  • プール授業の開催基準は水温が22・23℃以上、さらに気温が水温よりも高いこと
  • 雨に濡れて体温が奪われないように授業を中止する学校が多いが、授業数などで小雨なら開催する学校も
  • 授業の前に晴れれば雨のち晴れでも授業を行う場合がほとんど
  • 水温が30℃以上、気温が35℃以上は熱中症の危険があるため中止する学校がほとんど
  • 教員は監視の死角を把握し、子どもたちと協力して監視できない場所を減らす工夫が必要

 

子どもたちがプール授業を楽しむためには、安全性を高める必要があります。

安全に授業ができるようなある程度の基準はありますが、最終判断は学校に任されています。

子どもの命を守り、安全に授業をするためには教員がしっかり監視をすることが大切です。

子どもたちが楽しみにしているプール授業が悲しい結果にならないように教員ができることを最大限やってあげたいですね。

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