夏休みの宿題の定番でもある、意見文。高校生ともなると、中学生までとは違ってよりレベルの高い文章を書くことが求められます。
そこで今回は、高校生が意見文を書く際におすすめのテーマと意見文の書き方をご紹介します。
テーマ選びとサクッと終わらせたら意見文の構成を学んで、大学入試でも役立つチカラを身につけましょう!ぜひこの記事でしっかりと学んでみてください。
高校生の意見文 おすすめテーマ5選
①少子高齢化問題
TVのニュースや新聞で取り上げられることも多い少子高齢化という言葉、みなさんも聞いたことがありますよね。
少子化の部分では、高校・大学の定員割れのように高校生のみなさんが身近に感じる機会のある問題です。
逆に高齢化については日頃の自分の生活において何かを感じることは少ないかもしれませんが、現在と昔の年齢人口の比較、少子高齢化に伴って問題視されている年金の問題や、街の中で高齢者の方を観察して気づくことなどに関して自分の意見を書いていくのがよいでしょう。
②成人年齢
2022年より、日本の成人年齢は20歳から18歳に引き下げられました。
これによって高校生のうちに成人することとなり、かつては20歳までできなかった(親の同意がなければ契約ができないなど)ことが18歳の時点でできるようになりました。
一方で健康面の影響や非行防止の観点から、飲酒や喫煙、ギャンブルなどは今でも20歳にならないとできない事柄です。
成人年齢の引き下げは成功と言えるのか、変更するならすべてを一律で18歳にすべきだったのかなど、特にあなたがすでに18歳になっていれば自分の実体験も交えて意見文のテーマとして書きやすいものではないでしょうか。
③自然災害
日本は自然災害の多い国として有名で、毎年のように災害が起きます。みなさんの身近でも、被害にあわれた方もいるのではないでしょうか。
自然災害をテーマとして書く場合は、災害が起きる前もしくは災害が起きた後という着眼点で書くのがよいでしょう。
たとえば災害が起きる前だったら災害に対する事前の備えについて。災害が起きた後であればSNSが普及したことによる、被災状況など最新の情報がすぐに伝達される利点とデマ情報が広まるリスクなど、色々なポイントが意見文のテーマに取り上げやすいと思います。
④児童虐待
悲しいことですが、この言葉は頻繁にニュースで取り上げられており、中には小さな命が失われているケースもあります。
児童虐待の事件が起こった背景を掘り下げ、家庭環境や教育機関・行政の対応などはどうあるべきだったのかという点について自分の意見を考えてみましょう。
「自分が親の立場だったら」「自分が行政の職員だったら」という仮定の下で書き進めていくのも1つの方法です。
⑤出生前診断
過去には俳優の綾野 剛さんが主演した『コウノドリ』というヒューマン医療ドラマでも、出生前診断をテーマにした回がありました。
出生前診断とは、赤ちゃんがまだおなかの中にいる段階で発育の状態や異常の有無を検査することです。
この診断に対する倫理的な問題や、妊婦さんやその家族たちの当事者の葛藤など、さまざまな視点から意見文を書くことができるはずです。
そう遠くない将来にあなた自身が直面する可能性のある問題でもありますので、自分の考え方を整理する機会にもなるでしょう。
テーマ選びはサクッと終わらせ中身に注力
そうはいってもテーマを決めるのってやっぱり難しいですよね。
逆に書きたいテーマがいくつもあって決められない!ってひともいるかもしれません。
そもそも意見文で一番大事なのはテーマではなく中身です。
多少ふざけたテーマであっても文章で自分の主張をはっきりとわかりやすく書かれていれば見るひとは納得するものです。
そのためにはやっぱり自分の中で一番興味のある分野、もしくはすでにある程度の知識がある分野であれば書くのはそう難しくないとおもいます。
書きたいテーマがたくさんあるって方はその中でも自分の意見が書きやすく、反対意見にも対応できる知識があるものが良いでしょう。
意見文の基本構成と書き方のコツ
そもそも意見文ってなんなの?という人もいるとおもいますが、意見文とはかんたんに言うと’’自分の主張を他の人に伝えるための文章’’のことです。
ではなぜ、学校ではこのような宿題が出されるのでしょうか。
大学生、社会人と大きくなるにつれて、意見を求められたときに自分の主張をわかりやすく相手に伝えることが必要になってくるからです。
実際、大人のなかには自分の意見をわかりやすく伝えられない方も意外と多いです。
だから自分の主張を相手に伝えるための練習として宿題ででるんですね。
最近では大学受験でも出題されたりしているそうです。宿題でまじめに取り組むことで近い将来、そのまた先の人生でも役に立つことでしょう。
意見文の構成としては、
- テーマに関して自分の考えをはっきりと書く。
- そう思った理由を自分の体験などをもとに書く。
- 反対意見などと比較しながら再度自分の意見が正しいことを書く。
このような流れで書いていくとわかりやすい文章になるとおもいます。
ここで気をつけたいのは、自分の意見を最初から最後まで一貫して書くことです。
どっちつかずの文章では読む人が’’結局なにが言いたいの?’’っておもってしまうので、自分の主張が最初と最後で変わらないように書くのがポイントです。
宿題としてだされる意見文の文字数は学校によって様々だとおもいますが、多いところでは2000文字、作文用紙で5枚分の量がだされるところもあるようです。文字数が多いときは、上にあげた構成の2を複数書くことで補えるとおもいます。
「書き出し」と「結び」には型がある
実際に意見文を書くぞ!って意気込んでも書き出しでつまづいてしまうかもしれません。
そして最後に文章を締めるのもどうやったらキレイに締められるのかもわからない方もいるとおもいます。
意見文は自分の意見をはっきりと述べるものなので、書き出しは
や、
のように最初の書き出しで自分はこのように考えます!と宣言するのが良いでしょう。
そして最後の結びの部分では書き出しと同じく、自分の主張を再度宣言するのが良いです。
みたいな締め方が良いでしょう。
例としては、
私は出生前診断を行うことに対して賛成です。
なぜなら、これから生まれてくる赤ちゃんに対して生まれてくる前から様々な対応が取れるからです。
(中略)
これらの理由により、私は出生前診断を行うことに対して賛成します。
こういった感じで書き出しと結びを書くのが良いとおもいます。
まとめ
今回の記事のポイントをまとめてみます。
- 意見文とは’’自分の主張を他の人に伝えるための文章’’のこと
- テーマは自分の興味がある分野、もしくはある程度知識がある分野について書く
- 書き出しと結びは一貫して自分の主張をはっきりと書く
今回挙げたテーマは大学入試の小論文などで取り上げられることもありますので、入試対策の一環として書いてみるのにもおすすめです。
意見文を通して様々な問題を考えることは自分の将来にも必ず役に立ちますので、最初は難しいと思いますが数をこなして少しずつ慣れていきましょう。