夏の思い出の一つにカブトムシ採りがあります。
でもなかなかうまくいかないもの。
カブトムシを捕まえたいなら仕掛けをするのが一番です。
でも、「仕掛けってどうやって作ったらいいんだろう」なんて困ってしまいます。
そんなカブトムシ採りの仕掛けを探しているあなたに、カブトムシをゴッソリ捕まえることができる仕掛けを教えます。
カブトムシを捕まえる仕掛けには多くのものがあります。
どうせ作るなら、確実にカブトムシが採れて、しかも一度にどっさり採れる方が楽しいですよね。
今回は、そんな仕掛けの中でも、特に絶大な威力を発揮する「ノムラホイホイ」という仕掛けについてご説明します。
ノムラホイホイとは?
そもそも、「ノムラホイホイ」って何なんでしょう?
名前からして、”害虫駆除用のあれ”のように、カブトムシがホイホイと勝手に寄ってきてくれて引っ掛かってくれるなんていうイメージです。
その通り、仕掛けるだけで勝手に寄ってきてくれる優れものなんです。
成果はこの通り。
この仕掛けを考案した人は、野村周平という昆虫学者です。(ちなみに、同名の俳優さんではありません。)
野村さんが「研究で昆虫採集したいんだけど何か良い方法はないか」と悩みに悩みんだうえで、この仕掛けにたどり着きました。
実は、考案した当初はこの仕掛けには名前はついていなかったのです。
そんな時、この装置を一緒に開発していた野村さんの師匠である野田亮さんが「ノムラホイホイ」と命名したのです。
つまり、命名したのは野村さん自身ではないのです。
師匠の野田さんが「ホイホイ」と言わしめた通り、この仕掛けの効果は絶大でした。
他の仕掛けと比べて優れている点は、
- 簡単に作成することができ、同時にたくさんの仕掛けを作れること
- 一旦仕掛けておけば、昆虫が勝手に仕掛けに引っ掛かってくれること
- カブトムシ以外の昆虫採取にも使い回しができること
- 生きたまま大量の昆虫が採取できること
など、たくさんあります。
ノムラホイホイの作り方!
「ノムラホイホイ」の作り方をご紹介します。
「ノムラホイホイ」の材料
- ペットボトル(1リットルか2リットルの大きなもの)
- カッター(はさみ)
- キリ(穴をあけられるものなら代用可)
- 針金
- スプレー缶(緑・茶色)なければ、黒色の画用紙(模造紙?)
左側の2リットルサイズのペットボトルを使います。
「ノムラホイホイ」の作り方まとめ!
- ペットボトル上部(飲み口部分)を上から5センチ~6センチぐらいのところでカッター(ハサミ)で切り取る。
- 切り取ったペットボトル下部を更に4センチぐらいのところで切り取る。こうすると直径約6センチ~7センチの穴が開いたじょうごのようなものができる(これが昆虫の入口になる)
- で作成したじょうご状のものを逆さにして、1で作成したペットボトルに針金でくくりつける
- ペットボトルの下から1.5センチのところにキリで数か所穴をあける(水抜き用の穴になる)
- スプレー缶で、ペットボトル全体を黒く塗る(黒色の画用紙をペットボトル全体に貼りつける)
大体30分もあれば完成します。
詳しくはこちらの動画をご参照ください。
カッター(ハサミ)を使うときは、手を切らないように気をつけましょう。
ペットボトルの切り口もケガしやすいのでご注意を。
ノムラホイホイを仕掛けるタイミングは?
「ノムラホイホイ」を作ったら、いよいよカブトムシ採りに出発です。
カブトムシは7月から8月が活動時期です。
特に7月中旬ごろから8月中旬ごろが採取にはもってこいです。
あたりまえですが、カブトムシを採るだけにカブトムシがいる場所に行く必要があります。
雑木林に行きましょう。
ただし、あまりに標高が高いような場所にはいません。
平地か、もしくはそれほど標高の高くない山(標高500メートルくらい)の雑木林がお勧めです。
雑木林の中でもクヌギ、ニレ、ヤナギ、ナラ、タブはカブトムシが集まってくるポイントとなります。
クヌギの葉っぱです。↑
これがナラの木です。↑
ブナの木です。↑
餌ですが、バナナを焼酎につけてあげます。
十分に甘い香りがしてきたら(発酵したら)出来上がりです。
焼酎の代わりにカルピスを使ってもいいです。
出来上がったらビニール袋に入れて、罠を仕掛けるときに入れてあげます。
作り方はこちらの画像をご覧ください。
ここで「ノムラホイホイ」を仕掛ける際の注意点。
くくりつける場所は一番太い木の幹、地上から1.2メートル~1.5メートルぐらいのところです。
木の枝にぶら下げてもいいのですが、カブトムシは木の幹を伝ってくるので幹に自然に這わせるようにします。
幹にはハリガネ、もしくはビニールひもでくくりつけましょう。
幹のささくれ部分にひもをひっかけるようにするとうまくいきます。(ひっかけておかないとそのうち落ちてしまいます。)
ノムラホイホイ以外にも試してみたいトラップは?
「ノムラホイホイ」のご紹介をしてきましたが、他の仕掛けについても少しふれておきます。
様々な仕掛けがありますが、「ノムラホイホイ」の仕掛けは餌でおびき寄せる「ベイトトラップ」と呼ばれています。
「ベイトトラップ」についていくつかご紹介します。
1: ペットボトルの代わりにストッキング
ペットボトルを使う代わりに、ストッキングに先ほどの餌を入れて木にぶら下げます。
お手軽作れますが、カブトムシが逃げてしまう可能性が高いです。
作り方はこちらで紹介されています。
2: ペットボトルの代わりに竹筒
ペットボトルの代わりに竹筒を使う方法もあります。
こちらは、一度入ったら逃げられません。
ただし、竹筒そのものが入手しにくい、という難点があります。
「ベイトトラップ」以外にも、穴を掘って餌をしかける「ピットフォールトラップ」、光に集まる習性を利用した「ライトトラップ」、飛んでくる昆虫を透明な板でたたき落とす「フライトインターセプトトラップ」などたくさんあります。
ノムラホイホイで捕獲できなかったら?
こんなに万能な「ノムラホイホイ」ですが、やり方を間違えるとカブトムシは捕まりません。
そんな時は、以下の点を確認してみましょう。
確認しておきたいポイント3点
1: 設置場所が悪い
木の幹に這わすようにして設置してみましょう。
木の枝にぶら下げてもいいのですが、カブトムシは幹に沿って這ってくるのでこちらの方が捕まえやすいです。
設置場所に気をつけましょう。
2: 餌が悪い
先ほどご紹介した餌、普通に作れば十分効果はあります。
ですが、発酵しきらないと甘い香りが出ず、カブトムシが寄ってこないこともあります。
餌は手間暇かけて作りましょう。
3: 仕掛けが悪い
仕掛けを作る際に、黒色のスプレーでペットボトルを着色しました。
これは夜行性のカブトムシが逃げないための工夫です。
塗りムラがあったりすると、朝方の日の光が入ってきて、カブトムシが逃げ出してしまいます。
色はしっかり塗ってあげましょう。
せっかく苦労して罠を仕掛けたのに、次の日来てみたら全然いなかった…
なんて悲しすぎます。
今一度ご確認を!
カブトムシ・クワガタ採集に必用な道具と服装!
ここで、カブトムシ採りに出かける時に持っていくべき道具と服装についてご説明します。
基本的に、山に行く格好、装備を持っていきます。
長そで、長ズボン(ジャージ)
雑木林の中はヤブがあったり、枯れ木があったり、大きな石が転がっていたり、ヘビがいたりと危険なものがたくさんあります。
暑いからといって半そで、半ズボンではケガをする危険が大きくなります。
長そで、長ズボンのジャージなどを着ていくようにしましょう。
帽子
森の中といっても、夏ですから日差しは暑いです。
熱中症にならないように帽子をかぶっていきましょう。
帽子をかぶることでハチに刺される危険性も回避できます。
軍手
ついついカブトムシを素手で触りたくなりますが、素手は危険!
軍手を持っていくようにしましょう。
もちろん、カブトムシを捕まえたら素手でやさしく触ってあげましょう。
運動靴
これも雑木林の中を歩くなら当然ですね。
雨具
山の天気は変わりやすいもの。
雨具(カッパ)は必需品です。
カッパが無いと、雨でぬれた時に体温が下がって危険です。
虫かご
カブトムシを捕まえるので、これは当然。
虫よけスプレー
雑木林の中は、蚊やらブヨやらがそこら辺じゅうにいます。
刺されないように虫よけスプレーを持っていきましょう。
緊急用医療箱(ばんそうこう、消毒液、とげ抜きなど)
万が一ケガをしたとき、応急処置は重要です。
これは絶対に持っていって!
防犯グッズ
防犯、といっても怪しい人用ではありません。
熊用です。
できれば、熊除けのスプレーも持っていきましょう。
携帯電話
「雑木林の中で携帯がつながるか!」と突っ込まれそうですが、標高が低い場所ではつながる場所も多々あります。
実際、キャンプ場では携帯が使える所が多々あります。
まさかの時の命綱です。
まとめ
いかがでししたでしょうか。
「ノムラホイホイ」にかかれば昆虫たちも一網打尽。
お手軽に作れて、仕掛けも簡単。
ほったらかしておくだけです。
ノムラホイホイを使ったカブトムシ採りのまとめ!
- 「ノムラホイホイ」はお手軽に作れて効果絶大!
- カブトムシは7月中旬から8月中旬が活動期。この時期によく採れる。
- 場所は標高500メートルぐらいまでの雑木林。特にクヌギ、ニレ、ヤナギ、ナラ、タブが仕掛けるポイント。
- バナナを焼酎づけにしたものを準備する。十分に発酵させて甘い香りを出す。
- 地上から1.2メートル~1.5メートルぐらい木の幹に仕掛ける。
- 出かけるときは充分な装備を持って出かける。
以上に気をつければ、カブトムシ採りの名人になれること間違いなし!
この夏はお子さんと素敵な思い出を作ってくださいね。
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