子どもの夏休みの宿題に「詩」を書く課題があるけれど、詩ってどうやって書かせれば良いの? とお困りの方も多いと思います。
実は私たちは小学生、中学生、高校生とずっと詩と触れ合ってきています。
でも、授業で学習する詩は文語詩で古風なものばかりでした。
そして詩に苦手意識を持ってしまい、自分で書くなんてこと思いもしなかった気がします。
でも、今日からは今までの詩に対する先入観は、一切捨ててしまってください! 笑
今まで詩を書いたことがない方も、この書き方ガイドを読めばすぐに詩が書けるようになり、お子さんにも教えてあげることができますよ!
それでは、書き方を紹介していきます!
- 夏休みの宿題!そもそも「詩」とは?
- 1・2年生の詩の書き方ガイド!1・2年生の題材はどうする?
- 3・4年生の詩の書き方ガイド!3・4年生の題材はどうする?
- 5・6年生の詩の書き方ガイド!5・6年生の題材はどうする?
- 素晴らしい詩を書くには、「詩」を読もう!
- 詩を書くタイミングは?親はどこまで手伝うべき?
夏休みの詩の宿題!そもそも「詩」とは?
詩とは、書き手が自分の考えや伝えたいこと、感じたことを言葉で表現しているものです。
言葉で表現することは、小説などと同じですが、小説には物語がつきものです。
みなさんが小説を選ぶ時に重要視することは、その小説にストーリー性があるかどうか。
でも、詩には物語がないので言葉だけを並べて感情を伝えたり、思いを伝えたりします。
詩の世界では、言葉の音や言葉選びが大切な役割を持っています。
中学生になって詩を勉強すると、言葉の種類や形式などが関わってきます。
でも、今回は感性豊かな小学生の詩だから、思いっきり気持ちを込めた詩を書かせてあげましょう!
「詩」ってすばらしい!でも、どうやって書けばいいの?
小学校の国語の教科書は、質の良い詩の宝庫!
子どもたちが素直に共感できる、楽しい詩がたくさん載っています。
おうちでも音読などの宿題で聞いたり、暗記したりするでしょう。
お子さんたちがどんな詩を学校で読んでいるかチェックしてみましょう!
教科書に載っている詩は、どれも身近なものばかり。
生き物や自然をテーマにしたものが多いです。
お子さんが自分で詩を書く時は、できるだけ楽しいテーマで、読んでいてワクワクしてくるような内容の詩に仕上げましょう。
ここにお子さんが書きやすい夏のテーマを少し考えてみます。
テーマ
昆虫、プール、かき氷、すいか、旅行、水てっぽう、長ぐつ、流しそうめん、縁日、川遊び、キャンプなど。
お子さんに「夏といえばなに?」と質問をしてみましょう。
きっとたくさんの言葉が出てくることでしょう。
その言葉から連想する言葉を書き出してみましょう。
どんな言葉が浮かんでくるか楽しみですね!
1・2年生の詩の書き方ガイド!1・2年生の題材はどうする?
言葉選び
低学年のうちは、まだ言葉のレパートリーも少なく、話し言葉も感情的なものが多かったりします。
ワンワン、ザーザー、ぴよぴよなどの擬音語、ぱくぱく、よちよち、ぐうぐうなどの擬態を使う子どもたちもいると思います。
この子どもらしい擬音語や擬態語は、低学年の時期までしか使えない特別な言葉です。
ぜひこのような言葉を取り入れてみましょう。
ここに例を一つあげてみます。
例
ぼくのだいすきな かきごおり
口にいれると スッーとなくなって
あたまの中は キーンってするぼくのしたは ピンクになったり、
あおくなったり、きいろくなったり、みどりになったりぼくのしたは にじ色になった
かき氷を食べて、体がどう変化したのか、自分がどう思ったのかを書いています。
かき氷を食べると舌がいろんな色に染まって、虹みたいになったことが楽しかったんだなぁ!ということが伝わってきますね!
3・4年生の詩の書き方ガイド!3・4年生の題材はどうする?
言葉選び
3、4年生になると、言葉の使い方がグッと上達してきます。
慣用句の勉強も始まり、立派な文章が書けるようになります。
漢字や慣用句、擬人法の面白さを楽しみながら、詩を書けるようにしていきましょう。
ここに一例をあげてみます。
例:JAバンク茨城 小・中学生作詩コンクール 最優秀作品
引用:平成26年度「JAバンク茨城小・中学生作詩コンクール」 最優秀賞・優秀賞作品集 (PDF)
「春」
うめは春がくるのを
教えてくれる
花びらがようせいのように
ひらひらとまい下りる
つぼみが丸くてかわいい
ほわんとあまくいいにおい
さくらは春がはじまったのを
教えてくれる
花びらがドレスのよう
さくらのトンネル通ったら
風にふかれて
えだがゆらゆら
たんぽぽは春の楽しさを
教えてくれる
黄色い花があつまって
なかよく
みんなでパーティーしてる
春の喜びが感じられる詩になっています。
桜を見上げながら花びらが下りてくる様子がとてもよく伝わってくる作品ですね!
小学生のうちは見たものをどう感じたか、素直な気持ちで書くことをオススメします。
お子さんが言葉に詰まってしまったら、桜はどんなものに似ている?
どんな香りがする?などと問いかけるように助けてあげると、お子さんの感性を引き出すことができますよ。
5・6年生の詩の書き方ガイド!5・6年生の題材はどうする?
言葉選び
高学年になると言葉の感性が上がってきます。
言葉遣いも大人びてきて、大人と対等に話ができる子どもたちも増えてくる頃です。
活字を読む機会も増えて、語彙力もあり、より一層楽しい言葉を選ぶことができるようになります。
一例をあげてみましょう。
例:ハナマルキ お母さんの詩「特選」受賞者
「ママはダジャレで世界一周」
朝起きて早朝からのオハヨーロッパ
パパはねぼけて「こんばんは」
歯磨きゴシゴシンガポール
お兄ちゃんはえんぴつカリカリ勉強中
朝ごはんモグモグもぐもグリーンランド
今日のパンは私の大好物
家を出てドタバタイワン
私はゆっくりノロノロ登校中
仕事から帰ってきてぐっすリトアニア
私はあせだく運動場で走ってる
夕食の準備をガチャガチャド
パパはビールをごくごくのどごし良いね
おふろでお湯がジャバジャバジャパン
インコのぴーちゃんバシャバシャ水浴び中
ベッドでネムネムはよネパール
パパとお兄ちゃんはすっかり夢の中
私もママに負けずにダジャレ考え中国
1日の家庭の様子をダジャレを使いながら詩の形にした、とてもユニークな作品です。
国名もたくさん出てきており、高学年で語彙力がついていることがわかりますね。
素晴らしい詩を書くには、「詩」を読もう!
小学1・2年生にオススメの作品
谷川俊太郎 – おならうた
なぜか子どもが大好きなテーマ(笑) それをリズミカルにテンポよく楽しむことができます。
著書の娘もバイブル的に毎晩読んでおりました。
大人でも一緒に笑える、谷川さんの最高峰詩集です!
参考:youtube おならうた
参考:アマゾン 児童書
小学3・4年生にオススメの作品
金子みすず – わたしと小鳥とすずと
低学年でも楽しめるテーマですが、古風な言葉が使われているため、3・4年くらいになると詩の意味をしっかり理解できるようになるでしょう。
大人でも共感できる、子どもに感じて欲しいと思う言葉がつららのように並んでいます。
参考:youtube 私と小鳥と鈴と〜みんなちがってみんないい〜
参考:アマゾン 児童書
小学5・6年生にオススメの作品
川崎洋 – 詩集
高学年から中学生頃のお子さんにオススメの詩集で、子どもっぽさが残る優しい言葉が使われています。
読んでいると心が温かく、励まされているような気持ちになる詩が詰まっています。
参考:アマゾン
詩を書くタイミングは?親はどこまで手伝うべき?
詩はいつでも書くことができます。
人はいつでも考えたり、感じたりするからです。
お子さんが楽しそうにしている時、少し悲しそうな時、悩んでいる時などに言葉を字にしてみましょう。
言葉同士をつなげると、とても叙情的な詩ができあがります。
子どもの感覚は、大人よりも優れています。
感じ方も豊かで、とても幅広くて率直です。
お子さんが言葉につまったら、どう感じたの?どう思った?と聞いてみましょう。
そうすると思いが膨らんで、子どもらしい詩が書けますよ。
一番大切なことは、お子さんの言葉を正そうとしないこと。
感じたままを書かせてあげたあと、必ず褒めてあげるようにしましょう!
詩を書くことのまとめ
- 子どもの大好きな言葉を使う
- 擬音語・擬態語を使ってみる
- 楽しかったこと・思い出を思い出す
- 感じたことをたくさん書いてみる
- 書いたことをつなげてまとめる
小学生らしい詩を書くには、子どもの感じたことをまっすぐ書くことが一番大切です。
思い出や、大好きなものをテーマにしてきれいな言葉で表現してみてくださいね。