高校生になると、夏休みの宿題で「詩」を書く学校もありますよね。
でも、そんなの書いたことないし、そもそも詩って何?っていう人が多いと思います。
この記事では、そんな宿題をやっつけるべく、詩についての概要とおすすめの題材、書き方について説明していきます。
夏休みの詩の宿題!そもそも「詩」とは?
「詩」とは、言語の表面的な意味だけではなく、美学的・喚起的な性質を用いて表現される文学の形式のことを言います。
簡単に言えば、言語の作品ですね。
詩は感性の赴くまま、自由に簡単に書けますし、そもそも正解も間違いもありません。
あなたの感性を信じて、思ったままに言葉にしましょう。
ルールが決まっている詩の書き方もありますが、学校で特に指定されていないのなら自由に書いて大丈夫です。
字数の指定がない場合、長さも特に気にせず自由に書きましょう。
詩が夏休みの宿題になる理由は、比較的考える時間が取れる長期休み中に、自身の感性を磨くためです。
そして、“自己主張の場”でもあります。
自分の感情を吐き出すことができる人が少なくなったこの時代にとても有効的なコンテンツだと思います。
高校生学年別書き方ガイド!1年生の題材はどうする?
高校1年生は、中学生から高校生になり、いろいろなことに挑戦している時期ですね。
部活を頑張っていたり、アルバイトを始めてみたり、大きく環境が変わったと思います。
環境が変わって思ったこと、感じたこと、経験したこと。
そんなありふれた毎日の日常についての詩を書くのがおすすめです。
ポイントは、嬉しいことはもちろん、葛藤も包み隠さず書いてしまうこと。
とても恥ずかしいと思うかもしれませんが、書き出すと意外と我慢していたことがいっぱいあるんだなと、自分を労わることにも繋がるからです。
学校生活、部活のこと、アルバイト先でのこと、一緒に過ごす家族のこと。
そんなありふれた毎日を言葉にしてみましょう。
高校生学年別書き方ガイド!2年生の題材はどうする?
高校2年生は、まさに今が高校生活の中で一番楽しい時期です!
1年生の時は馴染むのに精いっぱいでしたが、今は素直に楽しめている方も多いと思います。
3年生になると受験で自分も周りも忙しくなります。
友だちと過ごすなかで思ったことや感じたこと、経験したこと。
自分を成長させてくれる友人について詩を書くのがおすすめです。
ポイントは、誰か一人ではなく、大切に思っている友人を全員登場させて書いてしまうこと。
そうすると、自分自身の友人を大切に思う気持ちを再確認できますし、万が一喧嘩をしても、書くことで、詩を読み返してその時の気持ちを思い出して素直になれるからです。
いつも一緒にいる友達、地元は一緒だけど高校になって疎遠になった子、喧嘩したまま仲直りができていない子。
今はどんな形であれ心の中に浮かぶ大切な友人について、言葉にしてみましょう。
高校生学年別書き方ガイド!3年生の題材はどうする?
高校3年生は、大学受験を目指している方は特に、こんな宿題に嫌気がさすと思います。
そんな暇があったら受験勉強に励みたいと思ってしまいますよね。
ですが、メリットもあるもの。
興味のある時事ネタに関して思うことについて詩を書くのがおすすめです。
ポイントは、世間の評判や意見と、自分の意見を照らし合わせて書くこと。
時事ネタは、受験や就職面接の際にもふいに聞かれることがあります。
時事ネタについて詩を書くことで、時事ネタに強く、さらに、自分の思いを言葉にする力が身につくからです。
日本での政治のニュースや動物の赤ちゃんが生まれたニュース、世界の動き。
真面目なニュースでもほっこりするニュースでも良いので、自分なりに世間の流れについて感じることを、言葉にしてみましょう。
素晴らしい詩を書くには、「詩」を読もう!
さて、いざ詩を書こうと思っても、やはり正解がないぶん不安になってしまいますよね。
詩を書く力をつけるには、やはりまずは詩を読んでみることです。
詩人にも様々な人がおり、その人その人によって形式や味の違う詩ばかりです。
有名どころでいえば、相田みつをさんや、金子みすゞさん、シェイクスピア、平安時代に生きた菅原道真、個人的に筆者が好きな詩人さんでは、最果タヒさんなどがいます。
それぞれの詩人の詩を1作ずつ紹介させていただきます。
相田みつをさん作品
他人のものさし 自分のものさし それぞれ寸法がちがうんだな
金子みすゞさん作品
わたしが両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、飛べる鳥はわたしのように、地面をはやくは走れない。
わたしがらだをゆすっても、きれいな音は出ない、あの鳴る鈴はわたしのように、たくさんなうたは知らないよ。
鈴と、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。
シェイクスピアさん作品
愚者は己が賢いと考えるが、賢者は己が愚かなことを知っている。
菅原道真さん作品
此度は 幣も取り敢えず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに
最果タヒさん作品
夜空はいつでも最高密度の青色だ
宿題の参考になる詩が紹介されているサイト5選!
宿題の参考になる、詩が紹介されているサイトやブログがあるのでご紹介します。
①「本を書きたい人が読むブログ」
こちらのサイトは、サイト名だけあってたくさんの詩を紹介しています。
数々の詩についての解説はもちろんのこと、詩について学ぶにあたって、遠い存在のように見える詩を、身近に感じるために、まず何をすればよいのかが書かれてあるのでおすすめです。
②「おすすめ詩集10選!心に響くことばを読む。」
こちらのサイトは、誰の詩で、どの本に掲載されているのかまで詳しく書いています。
気になる詩人の詩があれば、その人の詩や本をどんどん枝分かれして調べることができるので便利です。
③「ハッとする言葉に出会える。茨木のり子さんの詩」
こちらのサイトは、茨木のり子さんという女性の詩を紹介しているサイトです。
書き手だけでなく、他の方の感想も載せているので、同じものを読んだ時の他人との感受性の違いを感じることができてとてもおもしろいです。
④「ポエム投稿サイト 詩人たちの小部屋」
こちらは有名人の詩を紹介しているのではなく、インターネットで自由に書き込める投稿サイトです。
自分が詩を投稿することも出来ますし、今同じ時代に生きる人が今感じていることを見られるので、とても刺激になりますよ。
⑤「春夏秋冬・四季の詩」
こちらのサイトはそれぞれの四季に見合う詩を紹介しています。
四季のある日本だからこそ生まれた詩をたくさん紹介しているので、四季のある国に生まれたおもしろさを感じることができますよ。
忙しい高校生が詩の宿題をやるタイミングは?
詩の宿題をしようとは思っているけれど、なかなか時間がないんだ!という高校生も多いですよね。
ですが詩は、日常のいたるところに題材が落ちているもの。
わざわざ時間を取って深く考えるよりも、その時々でふと頭に浮かんだことを文章にすればよいのです。
それに深く考えれば考えるほど、行き詰って苦しくなる経験、ありませんか?
日常に転がっている感性を、その瞬間瞬間で書きとめて、文章にしましょう。
きっと素敵な作品が出来上がりますよ。
詩が好きになったら力試し!おすすめコンクール3選!
詩の魅力に触れたところで、自分の感性をもっと伸ばしたい!もっと力を伸ばしたい!という方はコンクールに応募してみるのも良いでしょう。
おすすめのコンクールを3つ紹介いたします。
①「はがき歌全国コンテスト」
こちらは愛媛県松山市の子規記念博物館が主催しているコンテストです。
誰かへの手紙を書く形で短歌の形式で応募できますので、初心者にもやさしいコンテストです。
第25回の締め切りは残念ながら終わっているのですが、おそらく第26回の締め切りは令和2年の11月一日になると思われます。
確定ではないので応募を検討している方はこまめにチェックしてくださいね。
②「角川全国短歌大賞」
こちらは出版社のKADOKAWAが主催しているコンテストです。
大きい出版社なので信頼もあるので親御さんの許可がとりやすいと思います。
第11回の締め切りが終わってしまっているのですが、こちらもおそらく令和2年の5月末くらいに第12回の応募があると思うので、随時チェックしてみてくださいね!
③「河野裕子短歌賞」
こちらはエスピーシーという会社が行っているコンテストです。
家族についての詩がテーマなので、日常のことゆえに書きやすいと思います。
こちらも残念ながら第8回の応募は終わってしまっていますが、第9回の応募が令和2年の4月一日から始まると思うので要チェックです!
詩人になって生きていきたい!
文章を書いて食べていきたいと、詩人を志す人も中に入ると思います。
有名どころではさきほども紹介した相田みつをさんや、教科書でもおなじみの金子みすゞさん、百人一首でも採用されている菅原道真さんなどがいます。
詩人になるには、学歴などは一切関係なく、才能やセンスを磨く必要があります。
自分の感受性を磨くことが、詩人としてのスキルアップにつながります。
コンテストなどに応募して賞を取って知名度を上げていく、というのが一連の流れですが、コンテストで入賞したとしてもやはり人の感性は人それぞれなので、世の中には認知してもらえず、名前が売れないということもあるようです。
今の時代の詩人の給料相場は、とても低く、詩人の多くは副業として詩を書いている人がほとんどなんだとか。
それでも、相田みつをさんのように詩集などを出版してその印税などだけで生きていける詩人もいるので、辛抱強く、諦めない心が大事です。
まとめ
詩とは?
- 簡単に言えば「言葉の作品」
ルールは?
- 形式が決まっているものもあるが、宿題は自由に書いて良い場合がほとんど
なぜ宿題になる?
- 自己主張の場を設けて感性を磨くため
高校1年生向け題材
- 今の環境に対して思うこと
高校2年生向け題材
- 友人たちと過ごす日々で感じること
高校3年生向け題材
- 時事ネタについて書いてみる
素晴らしい詩を書くために
- たくさん詩を読んでたくさん感じ、感受性を豊かにすること
参考になるブログ5選
- 本を書きたい人が読むブログ
- おすすめ詩集5選!心に響くことばを読む。
- ハッとする言葉に出会える。茨木のり子さんの詩
- ポエム投稿サイト 詩人たちの小部屋
- 春夏秋冬・四季の詩
どのタイミングで宿題をする?
- ふとした気づきを大切に、その瞬間瞬間に感じたことをただ書き留める
コンテストのおすすめ3選
- はがき歌全国コンテスト
- 角川全国短歌大賞
- 河野裕子短歌賞
詩人として生きるには
- 詩だけで食べていける人は少ない
- 諦めない心が大事
自分の心の赴くままに文章を書くなんて、なんだか気恥ずかしく思えてきますが、何年か経って読み返したときに、その当時の感性の偏りに気づけたりしてとても面白いですよ。
今この瞬間の自分の思いを言葉にして、数年後に思い出して笑える日を楽しみに頑張りましょう!
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