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平和学習レポートの書き方!広島を通して平和を考える

広島の原爆ドーム

夏になると、戦争に関する話題がよく取り上げられます。テレビドラマや書籍で特集を目にすることが多いですよね。

皆さんは、この暑い時期にかつて広島で何があったか知っていますか?

1945年8月6日午前8時15分、世界で初めて原子爆弾が広島に投下されました。その威力は凄まじく建物は一瞬で崩壊し、人々の皮膚は熱で溶けて垂れ下がるほどでした。

平和学習レポートを書く機会を活かして、広島の歴史を学びながら平和のありがたさを今一度考えてみましょう。

 

平和学習はなぜ大切なのか

広島の原爆の子の像

「平和学習」とは、文字通り平和を学ぶことです。

では、平和を学ぶとはどういうことでしょうか?

平和とは、争いのない状態を指します。争いは互いの違いを認めないことから始まります。そのため、争いを起こさないためには、お互いの立場や違いを認め合うことを学ぶ必要があります。

これは国と国だけでなく、私たちの日常生活でも当てはまります。例えば、男か女か、外向的か内向的か、出身地、運動神経の良し悪しなど、小さな違いを認め合うことが大切です。

その小さな違いを認めることが、平和学習の意味です。戦争を防ぐだけでなく、身近なところからできる平和な状態の築きかたを学ぶことが「平和学習」なのです。

 

広島に投下された原子爆弾と第二次世界大戦の終わり

千羽鶴

広島に原子爆弾が落とされたのは、今から79年前のことです(2024年現在)。

第二次世界大戦の最中で、日本は劣勢に立っていました。アメリカから飛んできたB-29が、広島県広島市に原子爆弾を投下しました。その爆弾の名前は「リトルボーイ」です。

推定で9万~16万人が亡くなり、56万人が被爆しました。戦争が終わった後も、後遺症や大切な人を失った悲しみが長く人々を苦しめました。

数日後の8月9日には長崎県にも原子爆弾が投下され、広島と同じように多くの住民が苦しみました。

その後、日本は敗戦を認め、ポツダム宣言を受諾。

そして1945年8月15日。現在では「終戦記念日」に制定されているこの日に、玉音放送により日本が降伏したことが国民に公表されました。このとき、国民は初めて天皇の肉声を聞いたのです。

 

平和学習レポートの長さは原稿用紙3~4枚に

レポートを書く学生

いざレポートを書くとなると、何枚書けばいいのか悩みますよね。

枚数に関しては、原稿用紙3~4枚が目安です。1~2枚だと少なすぎますが、かといって同じことをダラダラ繰り返して書いても、要点が伝わりにくいレポートになってしまいます。

どうしても感想だけでは枚数が足りない場合は、写真を貼ったり、歴史について詳しく掘り下げて書いてみてはいかがでしょうか。

 

広島がテーマの平和学習レポート、題名は?

どうする

みなさんは、題名をどのように決めますか?

例を挙げると、

  • 「広島の原爆について」
  • 「史上初めて原子爆弾が落とされた街、広島」
  • 「広島を通して平和を学ぶ」
  • 「なぜ広島に原爆が落とされたのか」

などがあります。

題名は、レポートを一言で表す重要な部分です。何についてのレポートなのか、何を調べたのか、そのレポートで一番伝えたいことは何なのか、それを一番わかりやすく伝えるのが題名です。

私も学生時代にたくさんの研究レポートを書いた経験がありますが、先生から題名の重要性を教わりました。題名がレポートのすべてを表していて、題名がダメならレポートの中身も良くないという印象を与えてしまうからです。

皆さんもネットで調べ物をするとき、記事の題名で読むかどうか決めていませんか?それだけ題名は大事なものです。

オススメは、レポートを書き終わった後でもう一度題名を見直すことです。書いているうちに内容が変わってくることはよくあります。その内容に合った題名をもう一度考えると、良いものが浮かびますよ。

 

平和学習レポートの書き方は「起承転結」

基本的なレポートの書き方は「起承転結」です。

起:一般論などを説明、それに対する問いかけ

  • 「広島に原子爆弾が落とされたが、核エネルギーは今も必要なのか」
  • 「戦争を起こさないために私たちができることはあるか」

広島の歴史や、第二次世界大戦の開始から原爆投下にいたる流れを説明する。そして、自分の中で疑問に思ったことを訴えかける。

承:「起」での問いかけに対する自分の意見

  • 「核は危険なものだから廃絶した方がいい」
  • 「戦争を二度と起こさないためには違いを認めることが大切」

「起」で問題提起したことへの自分の考えを掘り下げて書く。

転:自分の考えと違う意見の紹介と、それに対する反論

  • 「原子力発電は日本の数少ないエネルギー資源として大切だが、自然エネルギーの方がエコだ」
  • 「他国の全く違う価値観に驚くこともあるが、認め合うことで平和を目指すきっかけになる」

「承」とは違う意見や反対意見を挙げて、それに反論する。

結:「起」「承」「転」の内容と、「起」の問いかけに対する自分の答えをまとめる

  • 「原子爆弾や核エネルギーに頼らない世界を作りたい」
  • 「まずは身の回りにある違いに気付いて認め合うように心がける」

今まで書いてきたことをまとめ、さらに「起」の問いかけに対する最終的な答えを書く。

このような流れに沿って書くと、読み手にも伝わりやすくなります。

 

レポートを書き進められないときの解消法

レポート終了

文章を書く上で大事なことは、自分が感じたことを素直に書くことです。かっこいい文章を書こうとすると、どうしても詰まってしまいます。それは自分の言葉ではないからです。

ダラダラ書いていると感じたら、一度手を止めてみましょう。同じことを書いていないか、説明が長くなっていないか確認する時間を作ると良いですね。

声に出して読むこともおすすめです。

私も、レポートを書いているとだんだん何を書いているか分からなくなることがありました。そんな時は、小休憩をとってから文章を読み直していました。休憩を取ると頭がリセットされ、新鮮な気持ちでレポートを再開できるので、ぜひ試してみてください。

最後のまとめは題名と同じように、今まで書いてきた自分の考えを分かりやすく伝える場所です。

自分の考えがはっきりしている時は、それをしっかり伝えましょう。はっきりしていない時は、「いろんな意見がある中で、自分が正しいと感じるものを探していきたい」と今後につながるようなまとめ方をすると良いですね。

 

広島と平和を学ぶのにおすすめの書籍3選

広島と平和に関する本はたくさんありますが、今回は読みやすくレポートを書く助けなる書籍を3つ紹介します。

絵で読む広島の原爆

 

原子爆弾投下の歴史的背景や、当時の広島の人々の暮らしなどを書いた本です。絵本なので、低学年の子どもさんでも読みやすくなっています。

 

ヒロシマの風 伝えたい、原爆のこと

小学4年生の女の子が、祖母が原爆で経験したことを追体験するストーリーです。

実際に原爆を体験した方々がつくった原爆に関する詩も収録されており、平和への願いが込められた一冊となっています。

 

まっ黒なおべんとう

広島平和記念資料館には真っ黒コゲになったお弁当が展示してありますが、そのお弁当に秘められた悲しいストーリーが題材となった本です。

お弁当の持ち主である折免滋(おりめん しげる)くんは建物疎開の作業現場で被爆しました。

母親のシゲコさんは必死で探しましたが、見つかったのは遺体となった滋くんと真っ黒になったお弁当箱でした。

 

実際に広島を訪れて平和について考える

ここまでレポートの書き方や関連書籍を紹介しましたが、やはり実際に行って体験してこそ得られるものは大きいです。

そこで、広島と原爆そして平和に関するスポットを3つ紹介します。

 

広島平和記念公園

広島平和記念公園

広島市の中心部にある広島平和記念公園は、世界の恒久平和を願ってつくられた公園です。敷地内には、原爆の子の像や原爆で亡くなった方々を追悼する慰霊碑などがあり、戦争の根絶と平和への祈りを感じられる場所となっています。

平和の鐘もあり、その音は「残したい日本の音風景100選」にも選ばれています。

この公園内で私がオススメしたい場所は「峠三吉詩碑」です。28歳の時に被爆した峠三吉さんは、原爆反対運動の中で『原爆詩集』を執筆しました。公園内の碑文には、次の詩が刻まれています。

ちちをかえせ ははをかえせ

としよりをかえせ

こどもをかえせ

わたしをかえせ

わたしにつながる にんげんをかえせ

にんげんの にんげんのよのあるかぎり

くずれぬへいわを

へいわをかえせ

峠三吉

この詩を読むと、原爆だけでなく戦争の悲惨さが伝わるのではないでしょうか。

 

 

広島平和記念資料館

広島平和記念資料館

広島平和記念資料館は、原爆が落とされた当時のものを数多く展示し、被害の大きさや核兵器の恐ろしさを国内外の人に伝える貴重な資料館です。平和記念公園の中にあり、併せて見て回ることができます。

先ほどおすすめ書籍の中で紹介した『まっ黒なおべんとう』に取り上げられたお弁当も、こちらの記念館に展示されています。

原爆による苦しみに向き合ってほしいという思いから、あえて説明文を少なくして展示物の存在が協調されています。この記念館は、平和学習をする上でぜひ訪れてほしい場所です。

 

原爆ドーム

原爆ドーム

爆心地の近くにあった建物で、原爆の威力の凄まじさを私たちに教えてくれています。

爆風が上からまっすぐ下に吹きつけたため全壊せずに奇跡的に建物が残りましたが、館内にいた人は全て即死しています。

原爆が落とされる前は「広島県産業奨励館」として使われており、原爆投下当時もたくさんの人が働いていました。現在は平和のシンボルとして、世界中から多くの人が訪れています。

 

まとめ

今回の記事のポイントをまとめてみます。

  1. 平和学習とは「平和な状態の築きかたを学ぶ」こと
  2. レポートは原稿用紙3~4枚で「起承転結」の形に沿って書く
  3. 文章が詰まってしまったときは一度手を止めて、声に出して読み返してみる
  4. 書籍を参考にしたり、実際に広島を訪れてレポートのヒントを見つける

あのとき世界で、広島で何が起こっていたのか。そして平和を保つためには何が必要か、皆さんも考えてみましょう。

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